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Vol.06

issue3

ポートランド 再訪

視察から4年、思い立ったら決行!

 今から4年前、私は「CRAFT BASE」をオープンするにあたり、ポートランドを視察しました。
 ポートランドは、市民参加型や環境に配慮した独自の都市開発によって発展を見せた街です。街中の空間は、パブリックやプライベート、そして仕事、遊び、食、学びなどの線引きが曖昧で、関わる人たちの使い方に応じて、独自の空間(場)が生まれ続けています。このような空間は、街の中のいたる所に存在し、そこでは必ずと言っていいほどワークショップやライブが開催されています。
 視察から4年経ち、「CRAFT BASE」に来てくださる方から「ポートランドの次はどこに行くのでしょうね」なんて声もちらほら聞くこともありまして・・・・・・。
 そこで、思い立ったが吉日。ポートランドへの再訪を決行しました。しかも今回は、特集記事でご紹介した「高越さん」と一緒の訪問。
 この紙面では、北欧(フィンランド)に行ったことがある高越さんとの旅をもとに、北欧とポートランドの違いなどをレポートいたします。

レポート

「高負担・高福祉」な北欧。

 北欧(フィンランド)の人々は、「こういう暮らしをするために、これくらいの収入は必要。」といった暮らしをトータルに捉え、どう働くかを考えています。
「世界一幸せな国」と言われていますが、税金が非常に高く、物価も高い事で有名です。
 しかし、税金が高くても、社会保証制度がとても充実している「高負担・高福祉」なので、文句を言う人はほとんどいません。
 制度を一部挙げると、「小学校から大学院まで、学費はすべて無料」、「病院で高額な治療を受けても、出産しても、すべて無料」。
 育児保証、失業保証、様々な制度に、生まれてから亡くなるまで手厚く守られています。
 特に福祉サービスや医療制度が充実しており、他国では、あまりありません。

居心地の良さは、接客にあり。

 ポートランドでは、仕事を2〜3個掛け持ちしている人が多い為、お店で出迎えてくれるのは、オーナーさんでない事がしばしばあります。
 しかし、そこで働いている人たちは、お店の趣旨・コンセプト・方針を汲み取って、自分がオーナーかのようにお店を回しています。
 それなのに、仕事だからと割り切ってやっている感じが全くありません。
 高越さんは、「本当に楽しくて、この仕事をしているんだろうな」、「この街が好きで住んでいるんだろうな」と、どのお店に行っても感じたそうです。
 また、お店と働いている人の人格の一致度が高く、楽しみながら自由に接客をしている感じ。考えてみると、日本は機械的でマニュアル通りが良い接客と思われている部分があります。しかし、ポートランドは「接客に人間らしさを感じられ、とても居心地が良かった」と感じます。ポートランドの居心地の良さは接客にあるのかもしれません。

似ている部分はあっても、基盤は違う。

 ポートランドも北欧も、皆が自立していて「これをやりたいからやる」という状況は同じです。しかし、この状況を生み出す背景が異なるのではないかと感じました。
 「政府の意思」が強く影響しているフィンランド。一方、「街の人達の意思」で動いているポートランド。両国にはそんな違いがあるのかもしれませんね。
 ポートランドも北欧も、その居心地の良さは似ているものの、根底にある基盤の部分は違うのかもしれませんね。
 皆さんも機会があれば、訪問してみてください。

ポートランドとフィンランドの位置

ものつくり大学へ遠征。
戸田ゼミでパネルセッション!

埼玉県行田市にある「ものつくり大学」は実地を重視したバウハウス的な大学で、たくさんの建築士や職人さんを輩出しています。
2月4日、その大学で高越さんと一緒にパネルセッションを行いました!
写真は戸田研究室の学生さんです。

CRAFT BASEより
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 「CRAFT BASE」は、ものづくりのワークショップのみならず、
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