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Vol.05

issue2

アイデア次第で豊かに暮らせる。
やり方はいろいろある。

 これまで「CRAFT BASE」を通じて出会った方々は、とても豊かな暮らしをしています。親子で同居暮らしを始めた方。近くの場所で、ほど良い距離を保ちながら別々に暮らし始めたご家族。ものが多い暮らしから、断捨離暮らしを始めた方。在宅で起業された方。大家族で実家暮らしを始めた方など、この地域では、とても多様な暮らしが始まっていることを実感しています。
 その昔、「住宅すごろく」という考え方がありました。大学生は「木賃アパート」、社会人になったら「賃貸マンション」、結婚したら郊外に「一戸建」を建てて上がりとなるすごろくです。昔は、多くの人たちがこの価値観を共有し、これに向かって生きることが当たり前でした。でも、今は違います。不動産情報に載っている坪数や○LDKという部屋数、そして築○○年という数字では表現できない自分流の暮らしを楽しむ時代です。
 「CRAFT BASE」の母体はコスガ工務店です。コスガ工務店は、このエリアにある様々なつながりを通じて、ご家族や、ひとり一人の価値観に寄り添って、暮らしのアイデアを出し合い、家守りをしています。そこで今号は、コスガ工務店が考える暮らし方のアイデアの一部をお伝えします。

アイデア紹介

22坪は狭くない 間仕切り壁は必要ない
木の家22坪

坪数は、所詮は床面積の数字です。私たちが認識する空間感覚は、床面積だけで構成されていません。高さ方向の感覚、素材、お部屋の角の扱い方、そして材質にも影響を受けています。そして間仕切りも、なければいけないというものではありません。子供の勉強も家事も、広めに配したリビングで十分です。

東京で平屋を楽しむ
お庭+リビング中心の暮らし
木の家24坪

家が2階建であるという常識も、疑ってもいいかもしれません。2階が開かずの間なっている年配の方を私は、たくさん知っています。物を少なくして、手の届く場所に配置する。豊かな時間が過ごせる空間として、お庭とリビングを軸とした平家での暮らしを想像してみてください。平家は、建物のメンテナンス費用も、光熱費も割安になりますので、一考の価値ありです。

DIYで住まう
自分流の暮らし
しんぷる+DIY 25坪タイプ

家はいつまでたっても完成しません。これを頭に入れておいて欲しいです。子育て時期→子供の自立→老後→同居といった変化もありますが、家に起こりうる変化はこれだけではありません。住宅設備機器のさらなる省電力化やIot化、また劣化によるメンテナンスも起こりうることです。さらに、転職や起業など、ライフワークの変化も起きるかもしれません。 家は様々な要因で、いつまでたっても完成しないもの。この前提に立つと、自分たちで日々いろんなことに手を加えていくのが好きな人には、DIYという発想の家は最高のツールとなります。
多様な変化に対し、自らの手でカスタマイズしていく家では、自分流の暮らしをDIYすることもできます。

ロフト+1R
半平屋の快適生活
小さな家 15坪

一人暮らしだったら、このくらいのミニマムな家でも自分流の世界観が作れます。戸建てのワンルームという発想のコンパクトで身軽な家です。女性でも一人で住める大きすぎない家です。大きめのお庭はガーデニングや野菜を育てるのに最適です。休日には友人や家族を呼んでちょっと贅沢なランチを楽しんだり、デッキで晩酌したりが日常の一部になります。
年配の方でも、ガーデニングや菜園造りでスローライフを楽しめます。コンパクト=省エネですから、家のランニングコストも抑えられます。

住みながら働く
職住一体の暮らし
小さな家 17坪

ご夫婦で、職住一体の暮らし楽しむ家です。1階はワークスペース。事務所にもアトリエ&ショップにもなります。2階には動きやすいリビングダイニングを配置しています。お洗濯ものは階段でルーフバルコニーへ。季節が良い時は二人で晩酌したりもできる多目的空間になります。
外壁周りの構造体を強固にしておけば(スケルトンインフィル対応にしておけば)、多様な変化に追随したリフォームが可能です。

最小単位は小屋
セカンドハウスに暮らす
小屋

埼玉県に別所沼公園という公園があります。その公園内に「小屋」が建っています。「家」と言うにはあまりにも小さいその小屋は床面積約4.5坪の小さな小屋。これは、詩人で建築家の立原道造の建てようとした週末住宅、通称「ヒアシンスハウス」のレプリカです。
大きな敷地に大きな家がありつつもなかなか自分の場所を作りづらいお父さんたちのちょっとした秘密基地に理想です。小屋でありながらガレージのような自由さで趣味の場にも、あるいは災害があった場合はシェルターにもなる小屋。家具のように気軽に住まうことのできる最小単位の住宅です。
あなたは、小屋という最小単位の建築から、どんなアイデアを想像しますか?

常識を問い直してみる

 不動産屋は、東南の角地を高く評価します(高い値段で売買されているということ)。理由は、建物を南向きに建てることができるから。でも、考えてみてください。角地は車が一時停止する場所、つまり、排気ガスと騒音の影響を受ける場所です。その上、南側に窓を設ければ、そこは道路です。プライバシーを保つこともできません。敷地が大きければ良いのですが、狭い場合は東南の角地をお勧めすることはできません。
 一方、北側道路の敷地では、建物を北側に寄せて(窓を少なくして)排気ガスや騒音をシャットアウトできます。隣地となる南側にお庭とリビングを設ければ、排気ガスや騒音もなく、プライバシーも保たれた快適な空間をつくることができます。北側道路の敷地は、東南の角地に比べると土地代も安く、その上、お部屋の快適性も高められます。アイデア次第でやり方はいろいろあるということです。
 あえて北側道路の敷地を探す。思い切って間仕切り壁をなくす。減築して平家にする。家に玄関を作らずにリビングから入る。見せる収納にして部屋を広く使う。中古住宅を買ってリノベするなど。全てはアイデア次第。
 「住宅すごろく」という考え方は、今ではもう現実味がありません。暮らしVer.2 に向けて、常識を問い直してみることも必要かもしれません。

編集後記

暮らし方は人それぞれあります。
CRAFT BASEは住まい手さんに寄り添い、
一緒に考えより良い暮らし方をご提案していきます。
暮らし方に悩んでいる方は、
ぜひ一度CRAFT BASEに
足を運んでみてください。
下記、「お問い合わせ」またはお電話での
ご連絡もお待ちしております。